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いつも人生の明るいところを見ていこうよ
2008年5月22日 (木)
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モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン 完全版 出演: ジョン・クリーズ(納谷吾郎), エリック・アイドル(広川太一郎), テリー・ギリアム(古川登志夫), グレアム・チャップマン(山田康雄), マイケル・ペイリン(青野武) 監督: テリー・ジョーンズ
ついに出たライフ・オブ・ブライアンのDVD。パイソンの他の作品がDVD化されてもこれだけはなかなかされなかった。以前吹き替え版のビデオを所有していたのだが紛失してしまい、見れなくなっていたのだった。パイソンズの撮りおろし映画作品は3本作られている。「1作目「ホーリーグレイル」2作目が本作、3作目が「人生狂想曲」だ。このうちで最も映画らしい映画が本作であると思う。もしパイソン映画のお勧めを聞かれたら僕は本作を挙げるだろう。
非常に簡単にいうとキリストと同時期に生まれた男、ブライアン・コーエンが救世主に祭り上げられて磔刑にされる話。公開当時における宗教団体および英国保守層との軋轢(実際は本編で左翼も思いっきり馬鹿にしているが)は有名だ。その辺りはこれまでも色々なところで述べられているので触れない。特典の「ライフ・オブ・ブライアンの出来るまで」でのクリーズの言葉「宗教とはこういうものではない、という皆の意見は一致した。宗教とはこういうものだ、という主張なら皆の意見はまとまらなかっただろう。」と、T・ジョーンズの言葉「(抗議している人々について)彼らの批判もわかる。この映画は自分で考えない人間を批判しているからね」という言葉が全てであると思う。 このDVDの特典は非常に有意義なものだったと思う。英国のムスリム団体が「無から生まれて無にかえる。失うものは何もない」という“Always look on the bright side of life”の歌詞について述べる。彼はこの映画を強く批判しているようではないが、解釈としては「死後の天国のという救済の否定となり、信仰の否定となる」と言う。T・ギリアムが「新聞にカトリックが2段、プロテスタントが2段、ユダヤ教会から2段の抗議が乗り1面を占拠した。この映画は正しかったと思ったよ。だってどこにも偏っていないということじゃないか」と言ったが、イスラム的にも批判の対象には成り得るということだ。しかもこれは今までされたような抗議、勘違い的な批難とは別種であろう。もし当時のパイソンが「あなたたちは天国は無いと主張するのですか?」と質問されたならばなんと答えただろうか。 また、カットされたシーンである「オットー率いる、外国人を排斥し純粋なユダヤ人のみの国家を作ろうとする団体」があまりにもヤバい。人命に関わりそうなほどにヤバい。そんなものまで見られるのは非常にありがたいですね。
映画は、磔にされ嘆くブライアンにやはり隣で磔になっているアイドル演じる男が「くよくよするなよ」と“always look on the bright side of life”を歌い出し、十字架にかかっている皆の大合唱となって終わる。いつも人生の明るいところを見ていこうよ。この曲を、フォークランド紛争中、沈みかけた駆逐艦から救助を待つ兵士達が歌ったそうだ。これを須田 泰成氏はコメディの勝利と言った。そういった苛烈な現実にも負けないもの。これは創作においてもっとも素晴らしいものである。
(更新 2008年5月27日 (火) 22時18分) / 0 コメント
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